日本の国技である相撲は現代の日本の文化に様々な影響を及ぼしています
その中でも、相撲が由来の言葉が日常に紛れて定着しているという影響がとても大きいです
そこで、今回は「相撲が由来の言葉」について解説していこうと思います
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相撲が由来の言葉

揚げ足を取る
相撲の取組で相手を倒すときに、足をかけようとして足を上げた時に逆に相手にその上げた足(揚げ足)を取られて逆転で倒されることを言います
現代での使用
「相手の些細なミス(言葉の浮いた部分)を指摘する」ということを揚げ足を取るという意味でつかわれています
痛み分け
江戸から昭和初期の相撲では、取組中にどちらかの力士が大きな怪我をして動けなくなった場合、負傷した方を負けとするのではなく、両者とも痛みを分かち合うという意味を込めて、その一番を「引き分け」としました
現代での使用
「決着をつけずに引き分けで終える」という意味でつかわれています
大一番
相撲では1回1回の取組を一番と呼びます。その中で、優勝決定戦などの重要な局面での一番を「大一番」と呼びます
現代での使用
「ここぞという大勝負」などの重要な局面といいう意味で使用されています
いなす
相撲で相手が押してくる瞬間に自分の体をサッと開いたり、相手の肩やいなす側の腕を横へ叩いたりして、攻撃の軌道をそらす技術のことを言います
現代での使用
相手からの攻撃や厳しい質問などを「上手く受け流してあしらうこと」として使用されています
受けて立つ
相撲の取組で番付が上位の力士が番付下位の力士と対戦するときに、正々堂々と正面から胸で受けて土俵上に立つことを言います
現代での使用
相手からの挑戦を「正面から堂々と応じること」として使用されています
押しが強い
相撲での押し相撲の際に押しが強いことを言います
現代での使用
「自分の要望や意見を相手の事情や反論を顧みずに強引に進めたり認めさせたりしようとする態度のこと」として使用されています
押し切る
相撲で、圧倒的な前へのパワーで最後まで緩めることなく、文字通り押して相手の抵抗の息の根を切る(勝敗を決める)ことを言います
現代での使用
反対意見や困難、周囲の引き止めなどの「抵抗」があるにもかかわらず、自分の意志や方針を最後まで強引に通し、目的を達成することとして使用されています
同じ土俵に乗る
相撲では同じルール、同じ条件のもとで、命懸けの真剣勝負を行うための神聖な区切りのことを言います
現代での使用
「同じ条件、同じ立場で議論や競争・勝負をすること」として使用されています
勝ち越し・負け越し
相撲の15日間の取組の中で、勝ち星の方が多ければ勝ち越し。勝ち星の方が少なければ負け越しとなります
現代での使用
現代でも「勝ち星先行の場合は勝ち越し」として使用されています
ガチンコ
相撲で、ガチッと激しくぶつかり合う(=ガチんこ)という擬音から、大相撲の世界で「一切の手抜きや事前の示し合わせがない、本当の真剣勝負」のことを隠語で「ガチンコ」と呼びます
現代での使用
「やらせや妥協が一切ない、本当の真剣勝負」として使用されています
かわいがる
相撲の世界で「かわいがる」とは、親方や先輩力士が、期待の若手力士に対して「稽古(練習)で徹底的に激しくしごく」ことを指します
現代での使用
「目下の者を、指導や教育として徹底的に鍛え直すこと」として使用されています
例:新人の頃は、あの鬼上司に毎日のようにかわいがられた
禁じ手
相撲において「禁じ手」とは、「あまりにも危険なため、土俵の上で使うことを絶対に禁止されている反則技(掟破りの行為)」のことを指します
現代での使用
「やってしまえば一発でアウトになるような、ルール違反の行為」として使用されています
金星
相撲では階級が下の平幕の力士が横綱に勝利することを金星と言います
現代での使用
「下馬評を覆すような見事な大金星(大勝利)のこと」として使用されています
仕切り直し
相撲では、お互いの呼吸が合わなかった際に仕切りをし直すことを仕切り直しと言います
現代での使用
「物事が途中でうまくいかなくなったり、タイミングが狂ったりしたときに一度これまでの流れを中断(リセット)し、準備や態勢を整えて最初からやり直すこと」として使用されています
勝負あり
相撲で、どちらかが土俵外に出るか地面に足の裏以外の部位が付いたときに行司が「勝負あり」と言います
現代での使用
「これ以上続けても結果は変わらないというときに勝負があった」として使用されています
序の口
相撲では力の強さごとに階級がわかれています。その中で、一番下の階級のことを「序の口」と言います
現代での使用
「物事が始まったばかりの一番最初の段階のこと」として使用されています
白星・黒星
江戸時代、相撲の勝敗を記録する際、勝ちを「◯(白丸)」、負けを「●(黒丸)」で表していました。そのため、現代の相撲では勝ちを白星、負けを黒星として使用しています
現代での使用
「白=勝ち、黒=負け」
捨て身
土俵際まで追い詰められた力士が、一か八か、自分の体を後方や側方に投げ出すようにして相手を強烈にひねり倒す技のことを捨て身の技と言います
現代での使用
「失敗したときの個人的なリスク・プライド、あるいは損得勘定を一切捨てて前を向いて全力でぶつかっていくこと」として使用されています
ちゃんこ鍋
相撲でのちゃんことは元々、力士が作る料理のことすべてを「ちゃんこ」と言います。
現代での使用
「ちゃんこ=力士が作る鍋(ちゃんこ鍋)」として使用されています
突き放す
相撲で、相手にまわしを掴ませないために、手のひらで激しく突いて距離を取るという相撲の防御・攻撃一体の技術のことを言います
現代での使用
「相手を自分のテリトリー(懐)に入れず、激しく押し戻して物理的・心理的距離を置くこと」として使用されています
てんでんばらばら
相撲の取組が終わった際に、櫓(やぐら)の上で「はね太鼓(退場を促す太鼓)」が叩かれます。そして観客たちは「てんでん(各自思い思い)」**に席を立ち、出口へと向かって散り散りに帰っていきます
この「太鼓が『ばらばら』と鳴ったら、客が『てんでん』に帰っていく」というのが相撲での本来の意味でした
現代での使用
「それぞれが勝手気ままに離れ離れになっている様子」として使用されています
猫だまし
相撲の立ち合いで、体と体がぶつかる直前に相手の目の前で両手のひらを激しく打ち鳴らすことを言います
現代での使用
「意表を突くような仕掛けや小細工で相手を一瞬ひるませたり、幻惑させたりすること」として使用されています
番狂わせ
江戸時代の相撲では、その日に誰と誰が戦うかというスケジュール(取組)のことを「番組(ばんぐみ)」と呼んでいました
そして、格下が勝ったことで興行の予定(番)が狂って大混乱になるという状況から、予想外の結末のことを「番狂わせ」と呼ぶようになっていきました
現代での使用
「弱者が強者に勝ち、事前の予想や順位を大きく覆すこと」として使用されています
踏ん張り
相撲で、土俵の外に出ないように足を突っ張らせて、相手の圧力に力ずくで耐える肉体の動きのことを踏ん張りと言います
現代での使用
「苦しい状況やプレッシャーに負けず、持ちこたえて耐え抜くこと」として使用されています
待ったなし
大相撲の立ち合いで、両力士の呼吸が合致した瞬間に成立するため、タイミングが合わなければ「待った」をして仕切り直すことができます
しかし、相撲の立ち合いには制限時間が設けられているため「待ったなし」となることがあります
現代での使用
「これ以上の猶予や遅延、やり直しが絶対に許されない状態のこと」として使用されています
物言いがつく
相撲で、行司が軍配を上げた判定に対して、「いや、今のは勝ち負けが逆ではないか?」「同体(同時)だったのではないか?」と疑問を持った審判は、右手をスッと挙げて土俵に上がります。この行為を「物言い(ものいい)」と呼びます
現代での使用
「周囲から異議、不満、反対意見、または注文がつけられること」として使用されています
水入り
相撲の取組で4分以上の長い取組になったときに一度水を飲んでからもう一度同じ体制から勝負を行うことを言います
現代での使用
「順調に進んでいた物事や、激しく議論していた最中に予想外の邪魔、あるいは一時的な休憩が入って流れが止まってしまうこと」として使用されています
胸を貸す・貸りる
相撲で、番付が上位の力士が下位の力士に対して稽古で胸を出して力をつけてあげることを胸を貸すと言います
逆に下位の力士はその状況で胸を貸りていると言います
現代での使用
「実力や地位が上の人が、格下の相手の練習相手や対戦相手になってあげること」として使用されています
脇があまい
相撲で脇があまい(脇が開いている)と相手の腕を指されて取組で不利になることから、脇があまい=相撲で重要な脇を閉める形ができていないことを指します
現代での使用
「注意力や防衛意識が不足していて、相手に付け入る隙を与えてしまうこと」として使用されています
まとめ
相撲が由来の言葉を解説していきました
普段当たり前のように使っている言葉が相撲の世界から伝わって広がった言葉だと考えるととても面白いです
【相撲の歴史】



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